斐伊川・神戸川治水対策特別委員会から

私は平成23年11月(前回の市議会議員当選時)から、斐伊川・神戸川治水対策特別委員会に所属し、斐伊川治水対策の面から斐伊川放水路整備事業について、国土交通省出雲河川事務所の説明や現地調査を基に取り組んできました。ここでは、斐伊川治水に関係する2についてお知らせいたします。

なお、この特別委員会では、マスコミ等で取り上げられている神戸川分水問題(来島ダムから美郷町にある潮発電所へ流量の9割を分水する水利権更新問題)や放水路の残土を埋め立てて造ったグリーンステップ(平地)の今後の活用方法などの大きな問題も議論されています。ここでは省略し、別の機会に報告いたします。

 

(1)洪水時における斐伊川放水路分流堰の操作の流れ

斐伊川治水については、4,500㎥/秒の洪水時には、2,500㎥は斐伊川へ、 2,000㎥/秒は放水路へ流す計画とされ、尾原ダムによる流量調節と相まって、斐伊川の水位が87㎝下がることとされています。分水はどのようになされるのか意外に知られていません。このたび、国土交通省から分流堰の操作について報告がありましたので、ここに掲載いたします。

1 分流堰の起伏ゲートを倒伏する1時間前

・国土交通省出雲河川事務所から関係機関へ通知

・警報車による巡視の開始

2 分流堰の起伏ゲートを倒伏する30分前

放流警報局(スピーカー、回転灯)による周知の開始

3 分流堰地点の流量が500㎥/秒に達した場合は分流堰の起伏ゲート(5門あり)を倒伏操作し、放水路(神戸川)への分水を開始する。(起伏ゲートは通常は起立しているが、流量が500㎥/秒に達した時には倒伏し、斐伊川からの流水を流す。)

4 放水路の流量が放水路の計画高水流量2,000㎥/秒を超えないように分流堰の制水ゲート(両端に1門ずつあり。平常時は全開。写真の水色のゲート)を下に動かし、閉める。

5 分流堰地点の流量が400㎥/秒以下となり、再び増加するおそれがなくなったと認められる場合には、分流堰の起伏ゲートを起立操作し、放水路(神戸川)への分水を止める。

6 ただし、気象、水象その他の状況により、特に必要があると認める場合には、この限りでない。(このただし書は、ゲリラ豪雨の場合を想定している。)

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・放水路側から見た分流堰

・堰の長さ:約200m

・ゲートの上には来原大橋(県道出雲三刀屋線)となっている。

・水色のゲートが制水ゲート、歯のような形のものが起伏ゲート

 

(2)斐伊川改修に22億6千万円の予算(国土交通省中国地方整備局箇所付け発表)

斐伊川下出西地区などにおいて浸透対策(長さ:3,520m)として、遮水シート、ドレーン工事等を実施。従来から不安視されていた斐伊川堤防の浸透を防ぐものです。

(以下の図は、国土交通省中国地方整備局のホームページから抜粋)

斐伊川下出西地区浸透対策

― 写真(浸透対策がなされる斐伊川下出西地区等の堤防)―

浸透対策

- 浸透対策のイメージ図 -

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